組合せのワシャに秘密があります。斜面になっているので、振動を受けてナットが緩もうとしたら、反時計回りに回るので、小ねじ(ヘルツネジと言いますが)が斜面を登ろうとします。ボルト軸力が上昇し余計に締まる形になり、緩まないのです。
M16~M110ですが、特注でこれより大サイズも作れます。
ねじのリード角よりやや大きくなっています。緩もうとしたら「余計に締まる」わけです。実験すると実際に「ボルト軸力」が上昇します。
食い込みません。小ねじの底部は円弧になっているから、食い込まずに斜面上を滑ります。
この円弧のRは計算されたものです。
Rは非常に大きな半径で、小ねじを締め込むと底部が平らにように設計されています。
この半径はヘルツ方程式で計算して決められています。なお、ヘルツさんはドイツの科学者の名前です。小ねじの事を当社では「ヘルツネジ」と呼んでいます。
焼きの入った強靭鋼で、SNCM材(ニッケル・クロム・モリブデン鋼)です。
焼きの入ったSCM材(クロム・モリブデン鋼)です。
多分作れると思いますが、まだ振動実験は実施していません。研究中です。
はい、全体を覆う塩ビキャップを用意しています。別途見積もりになります。
はい、完全な防水の保証は出来ませんが、全体を覆う塩ビキャップがあります。別途見積もりになります。
はい、もちろんです。
約200℃以下なら大丈夫ですが、それ以上ではまだ確認をしておりません。研究中です。
使用限度は約200℃以下ですが、温度の高さで小ねじに付着している油分が蒸発しても大丈夫です。小ねじにはモリコート(硫化モリブデンパウダー入り)を使っているので、油分が蒸発しても固形分としてモリブデンが粉体として残りますので、潤滑の役目は保持し、小ねじが固着する事はありません。
その通りです、通常の振動では抜けませんが、基準以上の超強力な振動を受けると、小ねじが抜けてくる場合があります。過去の例から、そんなトラブルは100ケに対して1ケあるかないかです。
なに、簡単です。専用のロックタイト243(=青色の液体:隙間充填剤)を小ねじのネジ部に塗布すれば完全に防げます。これはネジ部を固着する目的ではなく、ねじの隙間を埋める機能があります。小ねじ部に振動が伝わるのを防ぎます。普通の固着させる接着剤は絶対にダメですよ。
大丈夫よ。当社の指定するロックタイトは接着剤ではなく、嵌合材なので、油の上から塗布しても機能に影響しません。
通常はハンド式トルクレンチで締め付けます。通常既定のトルクで2回り(=2周)すれば既定の軸力が得られる設計になっています。これが面倒であれば、専用の電動式インパクトでやれば早いです。
はい、これは専用インパクトとしてパナソニックと共同開発したもので、規定のトルクに達すると「自動停止する」機能があります。なお、希望があればテンションナット購入のお客様へ初回だけ無料で貸与できます。
はい、専用電動インパクトも販売しております。
小ねじのサイズに拠って違いますが、18~28万円です。油圧レンチほど高くはありません。
プララドの電動インパクトはテンションナット専用に開発されていますので、その場合のみトルク精度が正確です。無論他のボルトの締付けにも使えますが、トルク精度は保証されません。
特定できない位様々な業界へ納入しています。例えば農機具メーカーや食品の明治乳業だとか、日本製鉄とか、大手の射出成型機のメーカにも沢山納入しています。無論振動が激しい振動機の製造メーカーにも納入していますよ。
はい、特許品です。振動で緩まない「ワシャの斜面構造」部分が特許です。類似品がありますが、それらには「緩まない」機能は全くありません。